
感染症にならないために...
免疫力を高めましょう
【免疫力とは】
体内に入ったウイルスや細菌、異物などから自分自身の体を守る力。
低下すると多くの疾病を引き起こす。
主に白血球がその役割を担う。






◎マクロファージ
白血球の1つ。免疫システムの一部を担う細胞で、生体内に侵入した細菌、ウイルス、または死んだ
細胞を捕食して消化します。大食細胞、貪食細胞とも言われます。
◎T細胞
リンパ球の一種で、キラーT細胞に指令を送ったり、B細胞の抗体産生を誘導したりするなど、免疫の
司令塔としての役割を果たします。
◎キラーT細胞
標的細胞に接触し、傷害する活性を持つT細胞の1つです。細胞内にパーフォリンやグランザイムなの
標細胞を傷害するタンパク質を持っています。パーフォリンは標的細胞の表面に結合して細胞膜に穴
を開け、グランザイムは細胞中に侵入して標的細胞を殺します。
◎B細胞
リンパ球の一種で、主に抗体を産生します。
◎抗体
特定の異物にある抗原(目印)に特異的に結合して、その異物を生体内から除去する分子です。抗体
は免疫グロブリンというタンパク質です。異物が体内に入ると、B細胞はその異物にある抗原と特異的
に結合する抗体を作り、異物を排除するように働きます。
【免疫用語解説】
【健康であっても免疫力は加齢と共に低下します】
免疫力は思春期にピークとなり、20歳を過ぎると徐々に機能低下し始めます。40歳代でピーク時の50%、70歳代で10%台まで低下する人もいます。
そのため、免疫力の低い乳幼児と老齢時に病気が多発します。この免疫力の年齢に伴う変化は下の図のようになります。
また、ストレスが加わることにより更に低下します。しかし、個人差が大きいのが特徴です。

【免疫システム】
私たちの体に備わる免疫システムは、免疫細胞と免疫物質「インターフェロン」の連係プレーで成り立っています。免疫細胞は2種類あり役割もさまざま。マクロファージを代表する「自然免疫」がいち早く敵を発見し、「インターフェロン」の強力なサポートを得て最前線で闘います。
また、同時に、より強い「獲得免疫」に敵の情報を伝達します。

【インターフェロンとは】
ウイルスなどに感染したときに免疫細胞から作られるたんぱく質の一種。ウイルスなどの増殖を抑え、同時に免疫細胞同士の情報伝達や免疫細胞の活性化など、多様な働きを持ちます。1954年に小島保彦博士らが漢方生薬を使ったインターフェロン研究に携わり、その実績が植物成分を配合したニュートリフェロンの開発につながりました。

【免疫力が低下しやすい人】
☑疲れがとれにくい ☑慢性的に睡眠不足
☑口内炎がよくできる ☑喫煙や適度な飲酒
☑風邪をひきやすい ☑体温が36℃以下
☑満腹になるまで食べる ☑ストレスが多い
☑不規則な生活をしてい ☑お通じがよくない

私たちの体は60兆個もの細胞でできており、自然免疫はその細胞の一つひとつに備わっています。この細胞ととりわけ深い関係にあるのが「腸」です。
免疫細胞の6割は腸にいるといわれます。腸内の免疫細胞を活性化できる食べ物をとっているかどうかが、免疫力を大きく左右します。
腸内細胞を活性化させるには、腸内の善玉菌を増やす。増やすには善玉菌のえさになる食物をとることです。
【免疫力を向上させる栄養素】
免疫力を高める基本は、タンパク質、酵素、ミネラル、ビタミン、食物繊維、乳酸菌などの免疫力に関係している栄養素をバランスよく摂取することです。
【免疫力を最大限に発揮するためのポイント】
1. タンパク質をとる
魚、肉、卵、大豆、大豆製品などのタンパク質は筋肉や臓器などを構成するだけでなく、免疫細胞の主要な成分です。タンパク質が不足すると免疫細胞が減少し、免疫の低下に繋がります。
2. 酵素、ミネラル、ビタミンをとる
腸内の健康を保つには、酵素を豊富に含む食品を食べることもポイントです。
酵素には腸内で免疫細胞を活性化させる善玉菌を増やす働きがあるからです。
=酵素が豊富な食品=
・バナナ ・大根 ・納豆 ・みそ ・パパイヤ ・パイナップル
酵素が働くためには、補助酵素であるビタミンとミネラルの摂取も不可欠です。
ミネラルやビタミンは疲労回復や体調を整える働きがあります。
なかでも亜鉛やセレンなどのミネラル、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミンは細胞を傷つける働きを抑え、免疫細胞を守る働きをします。
なので、ミネラルやビタミンが豊富に含まれている野菜や果物(レタス、ホウレンソウ、にんじん、ブロッコリーなど)を積極的に摂取しましょう。
3. 食物繊維をとる
キノコ類・海藻類などに含まれる食物繊維は、腸内の善玉菌を優位にして腸内環境を整えてくれます。腸内環境を整えることで、免疫細胞も活性化され免疫力を高めてくれます。
4. 発酵食品をとる
納豆・ヨーグルト・キムチ・味噌などの発酵食品は食物繊維同様、腸内の善玉菌を効率的に増やし、免疫力低下を防ぎます。
5. 体を温めるものをとる
血流を良くすると免疫細胞が全身に行き渡り活発に活動してくれます。体温が1℃下がると免疫力が30%下がると言われています。暑い時期が続きますが、極端に冷たすぎる飲食物の取りすぎには気を付けましょう。
6. 定期的に水をとる
体内の水分量が減ると粘膜が乾燥し、ウイルスが侵入しやすくなります。また、水分量が不足すると血流が悪くなり、免疫システムも低下します。1日6~8杯の水を摂取することを目安に、こまめに水分補給をしましょう。
7. 睡眠をとる
睡眠は体内酵素を活性化させ、免疫機能を向上させます。
逆に言えば睡眠不足が続くと免疫力が低下してしまうのです。
免疫細胞のT細胞が病原体などの抗原の情報を長期間記憶するためにも、睡眠が必要だという報告もあります。
昼間に疲れや眠気を感じたら、目を閉じて楽な姿勢で休むことを心掛けましょう。5分でも休むと体力が回復し、免疫力の低下が防げます。
【そもそも眠りってなに?】
眠りの際にからだの中で起こっていることって何だろう?
・体の疲労回復 ・老廃物の除去
・免疫力の増強 ・ホルモンの分泌
・細胞の新陳代 ・脳と神経の疲労回復
・記憶の再整理 ・ストレスの緩和


